30年前の”愛読書”春山茂雄著「脳内革命」(1995/6/5、サンマーク出版)を本棚から取り出し読み返しました。当時のサプライズ内容5項目を思い出しました。
1.東洋医学は”気持ち”を良くする医学、モルヒネを出す医学、その指標が脳波α波。(123頁・127頁)
2.瞑想が東洋医学の中心思想、瞑想の目的は脳波をα波にすること、自分が”気持ちが良い”と感じるのも瞑想、脳内モルヒネもα波も筋肉も血管も瞑想で解決。(137頁)
3.脳内モルヒネが出ている時は、必ず脳波はα波。(79頁)
4.歩きながらの瞑想は3~4倍の効果、創造的なことや英知に出会う。(140-141頁)
5.体を動かして(、左脳を黙らせ)、あらゆる記憶の宝庫である無意識のメッセージに耳を傾ける。そこには個人の経験した過去の一切の記憶とDNAに刻まれた先祖の知恵がないまぜになって、時にとてつもない着想が生まれる。(142頁)
本書は、学問的には内容の一部の表現に問題があると指摘されてきましたが、30年後の今現在、自分にとって、本書の仮説が多くの”良き行動習慣”に繋がっています。
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私の生活リズムの軸は、立山連峰を望む恵まれた自然環境下、毎日1万歩のウオーキングです。この有酸素運動は3つの効果、①心地良さ=「快」の感情、②「心身」健康管理レベル向上、③「脳」活性化、をもたらすことを実感しています。メカニズムは、「体内血流増加」「脳内物質ドーパミン+H&N物質(セロトニン・βエンドルフィン・オキシトシン)+BDNF分泌」「神経ネットワークDMN活性化」「脳波α波」と考えています。
毎日1万歩のウオーキング(7~8km、100分所要)は3~4回に分け、1.『有酸素運動』は「歩く瞑想」、これとセットで行う知的生産活動も「瞑想」の一環です。
具体的には、2.『動的瞑想』として、ウォーキングの他、「内省・ジャーナリング」=「書く瞑想」、「研究ノート」作成=「考える瞑想」、を行っています。
更に、3.『瞑想的対話』として、「読書」=「(毎月5~10冊)「賢者との対話」、「掲示板投稿」(毎月数10件)=「株主との対話」、「生成AI問答」(直近1カ月で20テーマ)=「AIとの対話」、を実践しています。
有酸素運動と知的活動をセットで行うと、知的生産性の向上が実感できます。読書・ジャーナリング・ブログ執筆活動効率化と質的向上があります。
日常の生活習慣である、「有酸素運動」「動的瞑想」「瞑想的対話」の組み合わせの相加(足し算)/相乗(掛け算)効果により、自分自身の「欲求」=興味・関心・好奇心テーマについて課題解決に繋げていきます。このプロセスを『「無意識の世界」への旅』と呼んでいます。「意識」下だけでなく、95%を占める「無意識」領域にある自分の体験・知識・感情・思考・直観を総動員して、問題解決にあたります。「有酸素運動」「動的瞑想」「瞑想的対話」効果に拠り、「気付き」「閃き」「斬新なアイデア」=創造性開発に繋げます。
無意識領域の情報を取り込む中で、思考プロセスとして「POLICY/PHILOSOPHY+PDCA→PERFORMANCE」、「INPUT⇌OUTPUT繰り返し」「具体と抽象の往復運動」等の試行錯誤により問題解決の糸口を見つけます。問題発見・感情・思考・状況判断・試行錯誤・行動のフローと必要に応じフィードバックをかけ、課題解決に向かいます。課題解決に繋がれば「快」の感情が生まれ、更なる推進力となります。
「無意識の世界」への旅路は、「無意識の世界」の”扉の開度”と私自身の”感受性の高まり”のレベル調整により、大きなパーフォマンスが期待できます。全体フローと螺旋状の上昇曲線=スパイラルアップが実現し自己成長に繋がります。また小さな成功体験の積み重ねにより「快」の感情が高まり、結果次期展開にも好影響をもたらします。何事も「リスク」適正管理の上での「ポジティブ思考」が重要です。
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今回のブログ記事執筆に際しては、春山茂雄著「脳内革命」書の他に、マクリーン博士「三位一体脳モデル仮説」やダマシオ「ソマティック・マーカー仮説」が参考になりました。
また深層心理学の古きフロイト「快感原則」やユング時代からの人の心の意識(建前)・潜在意識(本音)・無意識(本能)の「氷山モデル」構造も大前提の理論です。
更にマズロー「欲求5段階説」は人間性心理学を理解する上で極めて重要です。
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個人的には、人間の本質・本性・本質を探る=人間研究、というテーマに関連して、「理性」「意識」「建前論」に偏りがちな現代社会の人間が、「感性」や「野性」を大事にして、尚且つ「無意識の扉の開度」と「個々人の感受性を磨くこと」が、無限の可能性を引き出し、自分を含む人間幸福に繋がる道ではと思います。そんな観点から、個々人の「理性・感性・野性のバランス」が大事という価値観を持っています。
今回の論考記事執筆に関しては、特にマクリーン博士の「三位一体脳モデル仮説」が大いに参考になりました。この仮説は、私たち人間は、爬虫類脳・哺乳類脳(古い脳)と人間脳(新しい脳)が同時に存在するという脳モデルです。この「三位一体脳モデル」に私の「理性・感性・野性バランス」重視の価値観をcombineした「人間の本質」仮説を下表に示しました。今年の”酷暑の夏休みの作品”です。
「人間の本質」仮説
側面 脳部位 意識層 社会的表現 知的機能
1.「理性」 大脳新皮質(人間脳) 意識 建前 知識
[論理・分析型、読書・研究ノート・AI問答・創作(論考記事)]
2.「感性」 大脳辺縁系(哺乳動物脳) 潜在意識 本音 知恵
[共感・意味付け型、ジャーナリング・瞑想的対話]
3.「野性」 脳幹(原脳/爬虫類脳) 無意識 本能 直感
[反射・身体感覚型、歩く瞑想・有酸素運動]
[参考] 三位一体脳モデル 氷山モデル 「本音と建前」論 思考ベース
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[私見総括]
[1]人間の本質とは、「理性だけでなく、感情・身体・無意識・欲求と言った多層的な要素が絡み合った存在」ではと思います。また人間は「考える存在」であると同時に「感じる存在」であり、「生きる存在」であり、「意味を求める存在」でもあります。
[2]人間の「脳の構造と仕組み」に見合った「理性・感性・野性のバランス」を大事にして、「意識・潜在意識・無意識」の世界を包み込んだ感情・思考・意思決定により、気付き・閃き・斬新なアイデアを創造性開発につなげ、積極果敢な行動に繋げたいと思います。自己表現→自己実現→自己超越(世のため人のため)が人間幸福の究極的な姿かも知れません。
[3]個人的には、1.「無意識の世界」への旅を充実させるには、無意識領域にある経験・知識・感情を受け入れる「扉の開度」を大きくし、2.加えて「感受性」を磨いておくことが大事だと思っています。結果、創造性開発に繋がります。1.「無意識」の扉の開度最大化、と2.「感受性」を磨くことは、私の場合、①有酸素運動(毎日1万歩ウオーキング)、②動的瞑想[歩く(歩行)/書く(内省・ジャーナリング)/考える瞑想(思考研究)]、③瞑想的対話[読書(賢者との対話)/掲示板投稿/AI問答(AIとの対話)]、④自己表現(ブログ論考作品)、により具現化できると考えています。また、⑤「リベラルアーツ」(=自由に思考するための技術)力を高めておくことも”急がば回れ”だと思います。