「スポーツ(運動)と脳科学」第51回ー早春の有酸素運動と自然との対話ー

3月とはいえ、まだ肌寒い。毎日の1万歩ウォーキングも早朝出発とはいかない。日が照れば早めの時間に出発するが、春雨だと昼前後になる。

でも自然との対話は朝早めに始まる。先ず庭の餌場(樹々の枝)にブドウかミカンをセットする。夜明けから待ちわびたヒヨドリが直ぐに集まる。朝の挨拶代わりに、自然仲間との交流が始まる。子供の頃は(神奈川県・)川崎市で過ごしたが、小鳥は鳥カゴで楽しむものという感覚だった。自作した鳩小屋で何羽かの鳩も飼った。今は自然の中に、野鳥が沢山いる。身近に見る鳥の種類は20種を超え、家のすぐ前の小川には鴨や鷺(ダイサギコサギアオサギもいる。

 

関東で過ごした時期は遠出して、山・海・渓流に出かけ自然に親しんだが、今は北陸の地、山里・里山でなくても自然は豊かだ。散歩は近くの親水公園の錦鯉にパンの耳を餌やりから始まる。緑に囲まれた自然公園や川沿いコースで、遠くの立山連峰を望みながら毎日1万歩の有酸素運動は実に心地良い。晴耕雨読ではなく、晴歩雨読でもなく、「晴・曇・雨・雪」歩+読+文筆だ。

養老孟司先生や福岡伸一先生は、子どもの頃、虫取りに熱中したそうだ。その趣味は、ご高齢になっても続いている。養老先生は小学生までは知識など詰め込まずに自然の中で身体を動かして遊ばせた方が良いというのが持論だ。福岡先生も、子ども時代は、レイチェル・カーソンが唱えたセンス・オブ・ワンダー」(自然に触れて感動する心)が重要だと講演されている。同感だ。「三つ子の魂、百まで」という感じか。

 

私自身は、少年時代の体験を更に広げて、長きに亘り、海・山・渓流など自然生活に親しんだ。それと、自然との対話と並行して、競技スポーツも存分に楽しんだ。何か「自然」と「スポーツ」体験は兄弟分のような気がする。野生と野性、狩猟と闘争本能、動物・植物と人間との共生、利己でなく利他、自然や動植物と人間は皆仲間だ自然生活万歳!